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「お菓子の家」が紡ぐワクワクへ ― リニューアルに向けた想い
2022年11月に公開した前回の記事を見て、全国から、温かい励ましの言葉をいただきました。「お山のマドレーヌ」をずっと応援してくれているサンドウィッチマンのお二人も、tbc東北放送「サンドのぼんやり~ぬTV」の収録の際に、工事中のお店に来てくださいました。
「待ってるよ!」、「楽しみにしてるよ!」という声に早く応えたい…と思っていたところ、工事が進むと、見えていなかった床下にまで事故のダメージが発見されてしまいました。
お店を再開できない、菓子職人として仕事ができない期間が続く中で、ふつふつと湧き上がってきた想い ― お菓子で、人を喜ばせたい。
真っ先に思い浮かんだのは、小学校の授業でお店に見学に来た町内の子供たちが、目を輝かせてお菓子に見入っていた顔でした。
お店を休んでいる今だからできるチャレンジをしたい!…でも、「自分がやりたい」という気持ちだけで、受け入れてもらえるだろうか…?そんな迷いもありながら、家族にも背中を押されて、私が相談したのは、地元・戸倉小学校の校長先生です。
「子供たちへのクリスマスプレゼントに、学校で『お菓子の家』を作りたいんです」
― お店にあった業務用のオーブンが使えず、大量のお菓子を焼くことができないし、コロナ禍で皆で集まってお菓子を食べてもらうこともできない…それなら、間近でお菓子が出来上がって行く過程を目で見て楽しんでもらえないかと思ったのです。
学校の方々は、この申し出を快く受け入れてくれました。そこからは早速、設計を作り、「ペンションオーイング」のオーブンで夜な夜なクッキーやマカロンなどの「家のパーツ」を焼いて…
「完成したお菓子の家」を小学校に寄贈したことは以前もあったのですが、「作る過程」まで見せるのは、今回が初めてです。菓子職人として、自分にとっても新たな挑戦。子供たちはどんな反応をするだろう…?
「ワクワク」と緊張を胸に、戸倉小学校で2日間にわたって「お菓子の家」を作り上げました。2ヶ月半ぶりにコックコートに袖を通した喜び。組み上がっていく「家」に驚く子供たちの歓声、笑顔。低学年の子達はぐいぐい近づいて見て喜び、ちょっとシャイなお年頃の高学年の子達はちょっと離れたところから、でも「見たい!知りたい!」という気持ちはズンズン伝わってきます。
そう、このたくさんの「ワクワク」と笑顔を、これからもお菓子で作っていきたいんだ!
今回「お菓子の家作り」の貴重なチャレンジを経てよりいっそう強くなったこの想いを、今、新たなお店作りに注ぎ込んでいます。
まずは何より、子供たちが入ってきた時にワクワクするお店を作りたい。
お菓子を作る過程に夢中になっていた目 ―それなら、 新しいお店ではお菓子を作っている場所をぐっと間近に見られるようにしたい。
来るたびに何かが変わっている、なんてのもワクワクするよね? ― よし、それを実現できるレイアウトにしよう。
マドレーヌに合わせる飲み物だって、ちょっと特別で楽しいものにしよう ― うちの子供たちも大喜びしたメニューを準備してるんです。
それに、弾けて楽しいあんなお菓子も、新しく導入してみよう。
私達「オーイング菓子工房Ryo」のお店で感じた「ワクワク」を、お客様の家まで持って帰ってもらえるようにしたい。その実現に向けた準備の様子を、引き続き「オーイング菓子工房Ryo」のFacebookページでも発信していきますので、ぜひフォローしていただけますと幸いです。
https://www.facebook.com/761650620525263
再開までもう少し、温かく見守っていただけますようお願いします。
2022年12月15日 オーイング菓子工房Ryo オーナーパティシエ 長嶋涼太